介護職員処遇改善加算について

 

 ウエーブでは、高齢者や身体に障害をお持ちの方の介護のために、約50名の方がホームヘルパーやデイサービスの介護職員として働いています。このような介護現場で働く人たちの待遇、資質向上、働く環境を良くしていくために、国は平成21年度から介護職員処遇改善交付金の制度を開始し、現在は、介護職員処遇改善加算ということで、介護報酬に加算される形で制度が続いています。さらに、令和元年10月から特定処遇改善加算が導入され、介護職員以外の職種も支給対象になりました。

 この制度は、申請方式のため事業者が申請しなければ加算事業を受けることができません。ウエーブは、当初からこの事業を申請し、お陰様で、働きやすい職場づくりに努めさせていただいています。令和元年には、介護保険関係と障害福祉サービス関係を合わせて年間約600万円の加算金をいただきました。事業開始以来10年間で、ウエーブではどのような改善がなされたのかを報告いたします。

 

※厚労省の部局によって事業の名称が異なっていますが、老健局の名称を使わせていただきました。

老健局…………介護職員処遇改善加算及び介護職員等特定処遇改善加算

社会・援護局…福祉・介護職員処遇改善加算及び福祉・介護職員等特定処遇改善加算

 

Ⅰ 賃金改善の状況

  1. 正規職員の基本給が平均53,000円アップしました。これに比例して期末手当(賞与)もアップしています。
  2. 正規職員の定期昇給を(年1回 月額 2,000円)を継続して実施しています。
  3. 職責に応じて職務手当(月額 10,000円~20,000円)を支給しています。
  4. 介護福祉士資格取得者に資格手当(月額 3,000~5,000円)を支給しています。
  5. パート職員の時給を60円~300円アップしました。(最低 860円)
  6. 登録ヘルパーの時給を160円アップしました。(時給1,260円)他に活動旅費1km当たり25円支給。

Ⅱ 資質向上のために

  1. 管理者・サービス提供責任者・介護職員が一丸となって介護技術及び問題解決能力の向上を図り、利用者のニーズに応じた良質なサービスを提供するために、毎月のミーティングにあわせて職場内研修を実施しています。出席者には交通費1,000円支給。
  2. 資格取得のための講習会等の情報を提供し、受講料を助成、実務研修等のスクーリングの際には特別休暇を与えています。
  3. 外部研修会に出席する者には、旅費及び研修手当を支給しています。(旅費は市内 1,000円、市外 2,000円、手当は1時間 860円)

Ⅲ 職場環境改善のために

  1. 雇用管理改善のために、社会保険労務士と顧問契約をしています。
  2. 子育てとの両立を目指す者のための育児休業制度を実施しています。
  3. 事故・トラブル等への対応マニュアルを作成し、全員に配布しています。
  4. 非正規職員から正規職員への転換を行っています。
  5. 職員増員による業務負担の軽減を行っています。
  6. パート職員、登録ヘルパーが有給休暇を取りやすくするため手当を支給しています。

 

 以上のように、いろいろ改善できましたが、賃金については他企業の水準に比べて、相当低い状態にあると思います。しかしながら、介護職員の方々が「困ったときはお互いさま」の理念のもとに明るく活動していることに感謝しています。

 休暇の取りやすい環境づくり、特別休暇の運用、積極的な研修の開催、研修会への受講、男女を問わない管理者への登用などにご評価をいただき、令和2年2月に日光市から「男女共同参画推進事業者表彰」を受けました。光栄に存しております。今後ともよりよい環境づくりをしていきたいと思います。

 

理事長   吉成 勇一 

 

 

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